ラポール吉井の相談員

ラポール吉井
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相談員

 老人保健施設(以下の文では「老健」と略します・・・)には必ず「支援相談員」が配置されています。しかし、「相談員って何する役職?」と聞かれると、他の職種もあまり分からなかったりします。また、社会福祉士の資格をお持ちの方や資格を取ろうとしている方などは興味のある方もいらっしゃると思います。

 このページでは、ラポール吉井での支援相談員の仕事をご説明します。老健は制度上どの施設も同じですが、取り組みが違えば仕事内容も全然違ってきます。私も他の老健の支援相談員と話をしたことがありますが、共通する部分もあれば全然違うところもあります。なので、支援相談員全般の仕事に加えてラポール吉井の支援相談員の仕事内容も説明をさせて頂きます。

 そもそも支援相談員って何?

 国の定めた基準では老健の支援相談員は、

 「保険料及び社会福祉に関する相当な学識経験を有し、次に掲げるような入所者に対する各種支援及び相談の業務を行うのにふさわしい常勤職員」・・・①入所者及び家族の処遇上の相談 ②レクリエーション等の計画、指導 ③市町村との連携 ④ボランティアの指導

 と決められています。「分かりやすいようで分かりにくいですねぇ~(;一_一)。

 ちなみに、私たちの法人では「入所者」という言葉は禁止されています。「入所」という言葉は元々刑務所の囚人に使われていた言葉ということで、「入所」→「入居」と置き換えます。また、「入所者」→「お客様」という表現をしていますので、その表現方法で説明させて頂きます。

 私的にざっくり簡単に支援相談員の仕事を説明すると、主に

「高齢者の生活や介護に困っているお客様の相談に乗り、その問題の解決のお手伝いをさせて頂く仕事!」

 と思っています。その解決方法として、一番多いのはまずラポール吉井に入居して頂くことから始まります。ただし、それだけではなく、その方の情報により、様々な南さつま市にある社会資源を紹介することも多々あります。

 支援相談員の武器は「知識と繋がり」だと思っています。知識内容としては「介護保険法」「加算関係」「自施設や自法人について」「その地域の社会資源」「多職種(介護・看護・リハビリ・栄養・調理)など」「心理学」「弁論術」・・・ETCなんてところです。知識はあるに越したことはないです。ただ・・・私は知識不足なので「もっと勉強しなきゃ!」なんてよく思います。

 そして、その知識をもとにお客様の情報を多職種に繋げたり、地域の社会資源に繋げたり、ご家族に繋げたり、もしくはラポール吉井でターミナル(看取り)まで繋げたりしてお客様を支援します。まあ、ラポール吉井の窓口になって様々なところに繋げる橋渡し的な感じです。

 ここから少し詳しく説明していきますね(*^_^*)。

 業務内容は?

仕事内容

 ①相談に来られた方の対応

  ②各社会資源とのやり取り

  ③入居予定のお客様の情報収集

 ④入居・ショートステイのご利用のお客様及びご家族との契約

  ⑤居宅訪問

  ⑥送迎

  ⑦サービス担当者会議の出席

  ⑧苦情窓口

 とざっくり8項目に分けられます。簡単に1つずつ説明していきますね(>_<)。

 相談に来られた方の対応

 職種名に「相談」とついてるくらいですので、もちろん支援相談員の中で一番重要な業務とも言えます。施設に相談に来られるお客様は、自分の親や兄弟などの親類が高齢で自宅での生活が難しくなり、「老人保健施設にその高齢者が入居するためにはどうしたらいいか?」という相談が一番多いいいです。

 これは、ご自宅に帰れない患者がいる病院やご自宅生活が難しくなった方を担当するケアマネなどからも来ます。そこでラポール吉井に入居できるように相談内容を聞いたうえで調整します。

 時折、施設入居ができない方やする必要のない方・・・例えば「介護度がついていない方」、「病院でないといけないほど医療的に重い方」、「介護保険が分からないから相談に来た方」・・・ETCなどもいらっしゃいます。その様なお客様には、そのお客様の相談内容にあった解決方法のご助言をさせて頂きます。

各社会資源とのやり取り

 ラポール吉井は鹿児島県の南さつま市にあります。主にその南さつま市にある施設関係や病院関係、ケアマネ関係や市役所や社会福祉協議会、地域包括支援センターなどの、様々な社会資源とやり取りをして、繋がっています。様々な情報交換をしたり、連携をして、必要時は生活に困っている高齢者を緊急でラポール吉井で受けて、入居に繋げたりもします。

 逆にお客様のことや制度的な事で困ったことを相談して、解決のお手伝いをしてもらったりもします。

入居予定のお客様の情報収集

 お客様が入居する前に、情報を収集して全職種に周知します。入居予定のお客様が「どれくらいの生活動作レベルなのか?」、「既往歴(病歴)は何か?」、「飲んでいるお薬は?」、「食事はどんな形態で召し上がっているのか?」、「性格は?」、「家庭環境は?」・・・ETCです。入居前に最低でもそれくらいの情報を全職種で共有しないとお客様に目ご迷惑が掛かりますし、職員も大変になりますからね(;^_^A

 入居・ショートステイのご利用のお客様及びご家族との契約

 介護保険は原則「契約」です。ですので、入居前やショートステイ利用前に必ず契約をします。そこで、「転倒や急変などのリスクの説明」、「サービス内容の説明」、「料金関係の説明」、「医療についての説明」、「ラポール吉井の取り組みなどの説明」、「お客様の疑問に対する説明」・・・ETCなどを説明し、契約をします。

 居宅訪問

 基本的に老健はご自宅に帰るための施設ですので、そのお客様個人個人の生活環境を知る必要があるため、お客様の居宅を訪問します。支援相談員が必ず行かないといけないというわけではないのですが、支援相談員であるなら、客様の居宅の環境は知っておくべきです。なぜなら、お客様が居宅に変える前に、どのような介護保険サービスを使った方がそのお客様のためになるかご助言しやすいからです。

 また、居宅訪問の目的の視点を「お客様の生活の歴史」としてみることも大事で、高齢であるお客様の所謂「自分史」に触れさせていただくことで、お客様に対する対応もより深くなるものだと私自身は考えています。

 送迎

 入居されるお客様やショートステイを利用されるお客様、病院受診をするお客様などを送迎します。文字通りですね(-_-;)

サービス担当者会議の出席

  そもそも「サービス担当者会議って何?」と思う方もいると思います。介護保険のサービス・・・「デイサービスやデイケア、ショートステイやヘルパーなどのサービスなど」・・・をお客様が利用する際には、必ずそのお客様の担当ケアマネが「ケアプラン(介護支援計画書)」をたてて、そのお客様に必要な介護保険サービス・・・「例えばデイサービスとショートステイなど」・・・をケアプランの中にいれます。

 そして、その介護保険サービスを利用するためには、ご本人、ご家族、ケアマネ、デイサービスやショートステイなどの各サービスの担当者が原則お客様の自宅に集まり、会議をしないといけません。

 なのでラポール吉井のショートステイが必要でケアプランの中にあるお客様がいる場合には、その会議に出席をする義務があります。

苦情窓口

 「苦情窓口」・・・聞いただけで嫌ですよね(~_~;)・・・でも、施設全体の窓口ですのでお客様の苦情の窓口も支援相談員の仕事です。ただ、「苦情は宝」という言葉もあり、お客様やご家族の苦情から学ぶことも多くいのも事実です。何故なら、「苦情の改善」≒「施設の質の向上」となるからです。

 苦情を真摯に受け止め、施設の改善に努めるのも支援相談員の役割です。

 やり甲斐はある?メリットは?

 支援相談員の仕事にもお金を稼ぐ以外に、やりがいや学べることなどのメリットがあります。ざっくり簡単に代表的な事をご説明しますね!

お客様からの感謝

  私は以前飲食業界で働いていました。その時もお客様から「ありがとう!」という言葉をよく頂きましたが、介護の世界の「ありがとう!」はメチャクチャ重く、お客様やご家族が本気で感謝して下さることが伝わります。率直に言ってその言葉を聞くと本当にうれしくなりますし、ラポール吉井での仕事の価値を感じます。

 仕事はお金を稼ぐことですが、その「お金を稼ぐ」という事の本質は「役に立つ」という事です。お客様やご家族、そこに関わる人達の役に立っている事の実感も得られます。

 制度・医療・看護・介護・リハビリ・栄養・加算関係等の様々な知識が学べる

 支援相談員は施設の窓口であり様々なお客様の質問に答えないといけません。また様々な情報を多職種に伝えないといけない職種です。なので、社会福祉士としての制度的な知識(高齢者福祉が主ですが・・・)はもちろん、医療や看護、介護や栄養などの知識が学べます。

 例えば、認知症の種類は主に「アルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性型、前頭側頭型」の4つがあり、それぞれ主な特徴があることや、薬で言えば同じ降圧剤でも「カルシウム拮抗薬」や「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬」種類や作用機序、脳活性運動や体幹強化に必要なリハビリ方法、引き算の介護や自立支援、心臓が悪い人や胃が悪い人に向く食事、施設の収益関係・・・ETCと、様々な幅広い知識が学べます。

 まあ、それなりに大変ですが、私的には「学べる!」という事は大きなメリットだと思います。

 色々な人と繋がりが持てるようになる

 支援相談員の仕事の多くは、「施設外の人との交流」と言っても過言ではありません。ケアマネージャーや他の施設や病院の相談員、行政機関の人たち、お客様のご家族・・・ETC、様々な人と交流します。そうなると、必然的に自分の世界の視野が広がったり、生活保護法や障害福祉法などの知識ももらえたりします。

 繋がりが持つことでお客様の支援の幅も広がりますし、私自身も色々と学べます。他の職種にはないメリットです。まあ・・・人との関りやコミュニケーションが嫌いな人にとってはデメリットですが、そういう方は相談員にはなろうとはしませんので、相談員になりたい方にとっては大きなメリットと言えます。

 嫌な事や辛いことは?デメリットは?

嫌なことがあるイメージ

 勿論、嫌なこともありますし、支援相談員ならではのデメリットもあります(-_-;)。そこもご説明しますね。

苦情窓口であること。

 上記で「苦情は宝」と記載しましたが・・・まあ聞くのは嫌ですよね。むしろ「苦情聞いて嬉しい!」なんて人はいないと思います。施設全般の苦情を聞きますので、内心は「私のせいじゃないのにぃ~(´;ω;`)ウッ…」と思う事もあります。

 ただ私は、必要なことには痛みを伴うものだと思い、お客様やご家族、その他の苦情を聞かせて頂いています(^_^;)。

 多職種とのバッティング

  支援相談員に必要な目線の1つに「お客様視点」・「ご家族視点」・「ラポール吉井を紹介してくれたケアマネや病院などの視点」が必要です。そこで多職種と意見のバッティングが何かしらあります。

 例えば、「このお客様は老健じゃなくて特養(特別養護老人ホームの略)ですよね?」、「何でこんな状態(医療が必要な状態)でうちに来たの?」、「このお客様の対応がマジ大変です!」、「介護現場は人手不足なのに、お客様が増えるの?」・・・ETC、なんてバッティングはよくあります。

 ただ、「お客様やご家族、ラポール吉井を紹介してくれたケアマネや病院などの」視点や擁護を出来るのは支援相談員だけです。それはそれで支援相談員としての辛いところではありますが、逆にやり甲斐があることとも言えると思います。

 断ること

 入居やショートステイの利用ができないお客様もいらっしゃいます。制度的な事や病状的な事でしょうがないのですが・・・「ラポール吉井では、申し訳ございませんが対応できません💦」などと、断らないといけない事もあります。ご家族やお客様のがっかりした顔を見るのは中々辛いものがあります(~_~;)

 ラポール吉井で働く支援相談員のメリットは?

○

  老人保健施設は色々とありますが、取り組みや社風、働くスタッフなどでもそれぞれ働くメリットが変わってくると思います。なので、ラポール吉井で支援相談員として働くメリットをご紹介します。ただ、私個人の感想でもありますので、そこは悪しからず・・・(/・ω・)/

多職種との繋がりが強い 

 ラポール吉井は他の施設に比べて多職種の繋がりが強いです。医療・介護現場は基本的に縦割り社会です。「介護は介護!」「リハビリはリハビリのみ!」みたいな感じです。他の職種のしている事を知らない場合が多いです。しかし、ラポール吉井は様々な専門職でありながら横の繋がり・・・言い換えれば協力体制も強いです。

 必要時はリハビリ職員が介護を手伝う事もありますし、看護も介護を手伝います。相談員の仕事を他の職種が手伝ってくれることもあります。私自身は元々この世界に「調理師」として入ったので、厨房の調理員や管理栄養士などともよくやり取りをして、食事について決めていくこともあります。

 そうすると、「多職種の視点」が学べますし、自分たちの部署のみで何でも解決しないといけないというわけでなく、多職種に相談ができる仕組みになっていますので、仕事はしやすいと思います。

色々な知識を学べる

 相談員の大きな武器の1つ(相談員に限らずかもしれませんが)は知識です。知識は荷物にはならず、多いに越したことはないと私は思っています。知識の多さを自慢するようでは駄目ですが・・・(~_~;)

 ラポール吉井の法人である「野の花会」は職員の質の向上のために色々な研修も参加できます。私自身も、「相談員はどうあるべきか?」、「様々なリスクマネジメント」、「BCP(事業継続計画)」、「個人情報保護法などの法律」、「経営とは?」、「ACTとは?」「リーダーの在り方」・・・ETCと様々な研修に参加させて頂きました。

 同じ仕事をするなら、たくさん学べるところの方がメリットがあると思います(^_-)。

  また、野の花会は積極的に「介護ロボット」や「福祉用具」を取り入れていますので、最先端の介護技術知識も得ることができます。 

 そして、私自身の大学での専攻は哲学で、私自身は雑学や歴史が好きでちょくちょく今でも学んでいます。調理経験もあるので、調理知識も多少はあります。そんな知識もラポール吉井では学べます・・・そこはどうでもいいですよね(~_~;)。調子に乗りました💦申し訳ございませんm(_ _)m

 まあ、なんやかんやでラポール吉井では他の施設に比べて色々なことが学べると、私自身は思っています。学びが欲しい方は是非ご連絡ください(^^)

 サービス事業所が多いので、老人保健施設以外でも働ける。

 これは、ラポール吉井というよりはうちの法人である野の花会のメリットになります。野の花会は南さつま市に「従来型特養」、「地域密着型ユニット型特養」、「グループホーム」、「クリニック」、「デイサービス」、「デイケア」などと様々な事業所があります。もし「自分が老人保健施設の支援相談員に向かない(・_・;)」と思っても、特養などの相談員になることも出来たりします。

 事業所が多い分、「適材適所」が探しやすいところがあります。社会福祉士の資格を持っていても仕事はそれぞれ違います。また、同じ高齢者施設でも向き不向きもあります。ですので、「老健は無理っす!」と思ったら、違う施設もありますのでそれもメリットになると思います。

まとめ

 1:支援相談員の仕事は主に「高齢者の生活や介護に困っているお客様の相談に乗り、その問題の解決のお手伝いをさせて頂く仕事(^^)。」。武器は「知識と繋がり」。

 2:業務内容は、①相談に来られた方の対応・②各社会資源とのやり取り・③入居予定のお客様の情報収集・④入居・ショートステイのご利用のお客様及びご家族との契約・⑤居宅訪問・⑥送迎・ ⑦サービス担当者会議の出席・⑧苦情窓口と、ざっくり8つ。

 3:支援相談員のメリットは、お客様の感謝と「制度・医療・看護・介護・リハビリ・栄養・加算関係」等の様々な知識が学べる、色々な人と繋がりが持てるようになる。

 4:支援相談員のデメリットは、苦情処理、多職種とのバッティング、心苦しいけど断わらないといけないこともあるというところ。

 5:ラポール吉井で支援相談員で働くメリットは、多職種とのつながりが強く働きやすい、他の施設以上に色々な知識が学べる、サービス事業所が多いので、老人保健施設以外でも働ける。

  仕事ですので、常に楽しいわけではなく、人間関係も色々とあります。それは他の職場も同じです。ですが、給料に加えて様々な「付加価値」があります。 

 もし気になる方がいれば、お気軽にご連絡ください。もっと詳しいことをご説明させて頂きます(^^)/。

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